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2011 08,07 08:18 |
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いつの頃からだろうか、その子は虫を殺せなくなった。
その種の残忍性に別れを告げ、無関心という暴力を手に入れた。 残虐な暴君から、冷酷な道化へ。 もう一度虫を殺して返り咲こうとするも、最早まず虫に触れることすらできない。 特に軟らかいのはおおかた駄目だ。 模様がショッキングな派手なやつは絶対駄目だ。 触れることも出来ないのに殺すことが出来ようか。 愛から『殺さない』のではない、冷酷なほどに『殺せない』のだ。 幼年期の子と戯れていてぼんやりそんなことを考えてた。 純真無垢な瞳と、その奥に時折スパークする残虐性。 だから人は成長しなければいけないのかもしれない。 多くを知り、痛みを経験し、己の残虐性という反射に蓋をするのだろう。 そうすることをしていくうちに、やがてその子は、かつて特別だった誰かになっていく。 暴君の栄光は千年の休息へ入る。 都市は失われ、色彩という色彩が骨抜きにされる。 しかし、絶望ではない。 そのかつての暴君は、自らの残虐性と引き換えに、透き通るほどの『自由』を手に入れるのだから。 それは悪い取引じゃない。 PR |
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