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Let's put a new coat of paint on this lonesome ol' town. Set 'em up we'll be knockin 'em down. You wear adress baby,I'll wear a tie. We'll laugh at that ol' bloodshot moon In that burgundy sky(TOM WAITS).
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2010
11,06
05:18
君は麗しの80's/ANOTHER STATION
CATEGORY[☆君は麗しの80's バックナンバー]
バラバラになった記憶のカセットテープを繋ぎ合わせてみよう。
回転の中には《過去》と絶妙のバランスを保った《未来》が隠されている。
自分は何者なのか、何の為に産まれてきたのか。
今一度過ぎ去りし日々を思い返し、再び明日を歩く為に。
『君は麗しの80's』だ。
砂時計は今夜、自分の高校時代の出発点に置く事にした。
不安や希望や、何をその胸に抱いていたろうか。
砂の彼方に見えるんだ。
過去の自分が。
のってきたので今夜も赤裸々にいくつもりである。
高校に入り、僕らがまずした事。
バンドを作った事。
コピーのパンクバンドだ。
自分たちのバンドだけではなく、その周囲たるやまさにチンドン屋。
時はバンド戦国時代である。
イカれた集団だった(笑)。
僕はギターで、別の中学からきたHくんがボーカル、そしてベースに、ドラム。
H君とは親友になった。
赤裸々にいく。
H君は日本人だが、どういう言い方をすれば良いのか、血は(こんな言い方しか出来ない自分を許してほしい)日本人ではなかった。
血は純粋な韓国人。
しかし、僕らと同じようにここで生まれ、ここに育って、僕らはここで出会った。
はっきり言って、僕らにはそんなこと全く関係がなかった。
僕の母親は言った。
『あんたたちまるで兄弟のようやね。』
出来の悪い僕に比べてHくんは頭が良くて(否、訂正。そこそこ頭が良く、笑)、同じように悪さをして、同じようにイカレているのになぜHくんが比較的良いクラスにいたのかは、影で努力していたからなんだろうなと思う。
僕は芯からイカレていたので今でもこの有様。。。
僕らがやった悪行の数々は(笑)割愛させていただきます。
君の事を何と呼べば良いのかね?
君の名前はまさに悪友。
そして悪友に勝る親友だ。
バンドをやってたおかげで、僕らホントにモテた(爆)。
よくまああんな時代があったもんだ。
『ライブ』っていう商売。
今考えりゃ、なんだ、案外しっかりしてんじゃん?
当時はライブハウスなんてなかった。
なんてったって田舎。
あったのはライブハウスまがいの営業していないホテルの宴会場、それからかつてはレジャーハイツだった廃屋。
そんなとこでライブをした。
期末テストの勉強?
いいや、オレッチにはこれしかねえんだよう。
って学校をさぼって昼頃までギター弾いてた。
だから学校に行って、階段のとこで先生と出くわして間髪入れずにビンタ。
そんなのざらだった。
いつも行くうどん屋さんがあって、そこで皆でうどん食べていたら、仲間の一人が血相変えて店に入ってきて、
『やべぞ! ◎◎(生活指導の先生の名前)が来っど!!』
『やべ!』
ってんでぼくらは逃げる。
何故逃げるかは想像にお任せするとして、うどん屋のおいちゃん」が
『こっかい逃げろ!(ここから逃げろ)』
って言って窓を開ける。
僕らは一斉に窓から飛び出す。。。
それから、ぼくらの高校時代には常に『廃屋』がつきまとっていた。
たまり場と言えば谷底にある『廃屋』。
だるま池っていう幽霊も出そうな木造の廃屋。
死体が浮かんでいそうな池に面し、周囲は森で囲まれていて、外界とは完全に遮断されていた。
廃材を集めて焚き火をして、くつろいだ。。。
地球は僕らの周りを回っていたんだ、きっと。
あれはたしか、昭和天皇が崩御された日だった。
だるま池に僕はH君と二人いた。
そしてその時の社会情勢やなんやらかんやら、僕らの幼稚な可愛らしい意見を交わし合っていた。
まるで深みのない僕らの政治談話。
それから、やっぱり好きなコの話。
笑い話に笑い話。
云々。
そして話は昭和天皇崩御の話題へ。
『どげん思う?』
『知らんどん、他ん国ん人にいちいち言われるこたねやろ。』
みたいな(深みのない幼稚な)会話をして、僕は池に向かって大声で叫んでいた。
差別する言葉を。
ハッと我にかえった。
H君と顔は合わせない。
H君がぽつりと言った。
『おいが韓国人って知ってる?』
『知ってる。』
沈黙。
『ごめん。』
『よかよ、気にしちょらんで。』
『そんなのおいたちには関係ねやろ。』
『うん。』
それからいろいろ話をした。
現在に至る政治問題のはなしやなんやかんや。
それについてどう思うかなんて話ではなくて。
言える事は、僕は彼の事が好きで(Likeね)、彼もまた僕の事が好きだった。
確認しなくてもそれだけは判っていた。
そして、今ある夕闇が、これほどにきれいな夕闇が『卒業』という言葉といっしょに終わるんだということ。
夕闇には今ではうつろな記憶でしかないにおいと音があって。
毎日毎日がその時既にアルバムのようで。
僕らの行動の一つ一つが伝説になっていく。
そんな青臭い時間を噛み締めながら、僕らは卒業する。
H君は熊本へ、僕は福岡へ。
地元での別れの日、僕とH君は泣きながら抱き合った。
『死ぬなよ。』
『いつかきっとまた会うが!』
なんともまあ大袈裟な言葉。
『Aさんに告白したと?』
そして赤裸々な状況説明。
『よかったね。』
『おいたち偉れえなっが!(偉くなろう)。』
『20年後どげんなっちょいやろか?』
『おいは高層ビルが職場や。』
『左手には携帯電話やっど。』
『右手にはブランデーじゃ。』
『白いガウンを羽織ってよう。』
『全部リモコンで動かすんや。』
夢を語り合った。
『まこち体大事にせんといかんど。』
『そっちも。』
何度も何度も固く包容して、涙で自分の温度が判らないくらいだった。
それほどに、別れが辛かった。
それほどに世界が小さかった。
二度と、、会えない。
そんな気がしてたんだな。
帰り道、僕はこんな事を思い出していた。
あるバンドの練習の帰り道。
H君と自転車で田んぼ道を走りながら、
ラフィンノーズの『聖者が街にやってくる』
を大声で歌ったこと。
口にしていたガムを天高くプッと吐き出す。
ガムは宙を踊り、自転車で走る僕らの頭上を共に走り、そして落下。
また僕の口の中に戻ってくる。
そしてまたプッと吐き出す。
また戻ってくる。
出て行く。
戻ってくる。
おいたちはまた戻ってくる。
ここへ。
そしてまた再会するんや。
家に帰ると、いつものように母の夕飯のにおい。。。。
さて、涙の別れとは裏腹に、一月後僕らは再会していた(爆笑、早!)。
でもそれはかつての場所ではなく、遠く離れた場所で。
おそらく、その時に『地球のホントの大きさ』ってもんを知ったのかも知れない。
再会の時。
ほんの一月しか経っていないにも関わらず、また僕らは泣いた。
今度は笑いの止まらない涙だった。
ケタケタケタケタ!
今、クリエーターの僕は当時を顧みた時、あれを越える感動と笑いを作った事がない。
リアル。
僕らはリアルだったと思う。
夜空にいつまでも響く笑い声。
そして涙。
時間が止まったように。
いつまでもいつまでも。
別の駅で。。
LAUGHIN'NOSE SOS TOUR #3
http://www.youtube.com/watch?v=WQ8DLyRtW7g
https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/c444a38c343a05ed74967b23c00f2b5a/1273926583
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コメント[2]
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無題
おはようございます。
当時の素敵な思い出を、このように書けるのがうらやましい・・・
自分の思い出とリンクしながら、こちらも感動できました。
【2010/11/0609:49】||デリシャスカレー#56ac7fbce3[
編集する?
]
>デリシャスカレーさん
こんにちは(^_^)
いつもいつもありがとう御座います。
楽しんでいただけて嬉しいです。
それからご自身の思い出とリンクして読んでいただけたり。
思い出がいろんなひろがりを見せるようでとても嬉しいです。
『君は麗しの80`s』シリーズ、歩みは遅いですがまだま続きます。
生きてきた分だけネタがありますからね!!
(^▽^)
【2010/11/06 14:56】
そんな時代!
17個 の青春~~♪
素敵な想い出~~♪
【2010/11/0900:33】||angel#99b324af20[
編集する?
]
>angelさん
うん。
そっか17個。まだ17個。もう17個。
そんな時代。
そんな時代があったんだよね、確かに。
【2010/11/09 01:03】
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