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2010 05,07 21:23 |
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イラスト/テクノローラー_施設
。。。。。スタート。。。 電子音と共に俺の脳が活動を始めた。 目覚めると俺はまぶしいほどの純白の《Cradle (揺りかご)》の中にいた。 GPもろとも大破した。 俺の記憶(メモリー)はそこで止まっていた。 その後どうなったのか? そもそもここはどこだ? 俺は《Cradle (揺りかご)》から身を起こし、状況を把握しようとした。 手足を始め細かな間接に至るまでロードが必要だったが、俺は使用可能な部位を使って上体を起こした。 視界に飛び込んできたのは、見た事のない機械建築。 なにしろその圧倒的な広さに驚かされた。 天井までの高さ(一番高い部分)だけでテクノビルディングの半分くらいはあるのではないだろうか? ドーム状の形をしているようだった。 室内とはいえ(いや、そこは街と呼んだ方が適切なのだろうか)、この中でGPを走らす事も可能(低速度ならば)であると思われた。 乱立する機械群の様子から、何らかの実験あるいは研究施設である事は明らかだった。 しかしこれだけの敷地ならば、かなり目立つ筈なのだが。。 俺はこんな施設は初めて見た。 いや。。。 もしかして。。。 俺の電子頭脳はすぐにいくつかの可能性を算出した。 その中から、一番妥当な推論。 。。。ここは地下なのか? いまいましいことに、俺の体のロードは未だに全てが完了したわけではなかったが、兎に角はやる気持ちを抑えきれず、おぼつかない足取りで歩行を始めた。 施設はいくつかに区分けを施されているように思えた。 各区画にはおそらく役割りがある。 機械群の間を抜けながら、おれはとりあえずドーム(施設)の中央を目指した。 誰が、何の目的で俺をここへ連れてきたのか? そもそも俺は大破し、粉々になっていてもおかしくなかったはずだ。 それがなぜ? あの後何があった? 疑問は山ほどあったが、それらの疑問を打ち消すほどこのドームの構造、技術、目的が謎に満ちていた。 《ーロード完了。ー》 俺の思念の中のスクリーンにそのメッセージが表示される頃、俺はドームの中央まで来ていた。 ふくらはぎの部分の内部スライダーが解放され、スピアが鋭い音と共に飛び出した。 スピアは確認動作の為の回転を2秒間行い、異常なしである事を確認すると再びふくらはぎに内蔵された。 『?。。あれは何だ?』 俺は気になる設置物を発見した。 透明素材で作られた支柱。 それはとても大きかった。 おそらくそこがドームの中心であると推測出来た。 近づくにつれその全貌が明らかになる。 円筒形の半径は10m前後はあるだろうか。 支柱の内部は何らかの液体で満たされている。 周りにある機械類はこの液体を管理する為に設置された物か。 これは巨大な水槽のようなものだ。 コントロールパネルの光のいくつかは規則的な点滅を繰り返していた。 その点滅に、何故だか俺は不思議な懐かしさのようなものを感じた。 そう、その点滅のリズムは俺たちテクノピープルが失って久しい生身の肉体、、心臓のリズムの記憶そのものだったのではないだろうか。 気を許した瞬間、透明支柱の中に気配を感じた。 俺は驚いて身構えた。 物体は、液体の暗がりをゆらゆらと泳ぎながらこちらを見ているようだった。 やがて、物体は俺の方へと近づき、周囲の明るさへ導かれてきた。 全体像が明らかになる。 『な、なんだ!?こいつは!?』 PR |
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