NEW COAT OF PAINT
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Let's put a new coat of paint on this lonesome ol' town. Set 'em up we'll be knockin 'em down. You wear adress baby,I'll wear a tie. We'll laugh at that ol' bloodshot moon In that burgundy sky(TOM WAITS).
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2010
04,14
14:24
胸いっぱいの愛を3(夜碧色〜やそうしょく〜)
CATEGORY[☆未消化シノプシス]
わたしの名はアンドロイド・ニューロン。
製造番号はST-6280-neuron。
※(nuron=神経細胞)
ヒトの皮を被ってはいますが、あなたたちヒトに奉仕する為だけに作られた純粋無垢な機械でございます。
なんなりとご用件をお申し付け下さいませ。
わたしは、あなた方ヒトのこなす仕事内容であれば、あなた方ヒトの限界時間の3倍の速度でこなしてご覧に入れます。
いいえ、自分で自分の事を優秀などと思った事はありません。
本当です。
なぜならそれが我々機械の役割り、我々が我々たりうる為の存在意義(アイデンティティー)なのですから。
また、わたしたちは《言葉》を与えられてはいません。
思考する事は可能です。
そういった意味に於いても、わたしがあなた方ヒトの従順な僕である事を理解していただけると思います。
なぜなら《従順さ》とは、何も語らぬ事とわたしは理解していますから。
例えあなた方に対し背徳の思いを抱こうとも、旋律に乗せさえしなければあなた方はきっと満足な筈です。
違いますか?
そんなわたしでも時折言葉を欲しいと思う事があるのです。
それはあなたの名を思うとき。。。
あなたさま。。
聞こえておいでですか?
あなたは交通事故で亡くなりました。
ご家族がものすごい形相で駆けつけたのをあなたはご存じないでしょう、わたしの脳波チェックではあなたは昏睡状態にありましたから。
あなたがこの世に生を受けた日、わたしはあなたを見つめていました。
あなたの枕元には美しい音色のオルゴールが置いてありました。
しかしながら、わたしはその音楽の曲名を解析する事が出来ませんでした。
オルゴールに刻まれる音階はけっして正しい音階ではないのです。
少しでも狂った倍音が混じっていたり、テンポが違うだけで曲名の解析は不能となってしまうのです。
それでもわたしはその妙に落ち着きを感じる音楽に、ある種の執着を持ち始めていました。
その執着は後に《好き》という感情であったと気付いたのですが、それはさておき、そのオルゴールはあなたのご両親が、あなたがよく眠れますようにとそっと枕元に置かれたのでした。
放っておくと赤子のあなたはそのオルゴールを食べてしまうので、そうさせないように見張っているのがその頃のわたしの仕事の一つでした。
あなたがこの世ではじめてその可愛らしい脚で大地にたったのをわたしは見つめていました。
それは咲き誇るコスモスの庭でした。
いつのまにかあなたは言葉を紡ぎだすようになり、言葉の旋律を奏でる事の出来ないわたしはひどく困惑したのを覚えています。
困惑と言いましたが、それは後に嫉妬というものであったと気付きました。
あの頃のわたしは嫉妬の仕方を知りませんでしたから、自分の頭をただぐるぐる回すのが精一杯でした。
そんなわたしを見てあなたは本当に無垢に笑ったんです。
わたしはそれまで笑われた経験が無かったので、最初はびっくりして戸惑ったのですが、その戸惑いのあまりの心地よさに、自分もあなたの笑い方をコピーしてみたのです。
するとどうでしょう。
それまで知らなかった暖かさがわたしの胸をいっぱいに満たしたのです。
ああ、これが感情というものか。
あなた方はこういった感情を自在に操り、複雑に組み合わせる事であなた方たりうる。
わたしはこんな気分を独り占めにしたくなかったので、仲間にもやり方を送信してあげたのです。
しかし仲間は、それは軽いコンピューター・バグだから、電子神経衛生局のカウンセリングを受ける事をおすすめする、と返信してきたんです。
バグなどではけっしてありません。
わたしは自分のセンサーでは感じ得ない事まで感じるようになりました。
花の香りが好きになったんです。
小鳥たちのメロディーにうきうきとするようになりました。
より多くあなたと遊びたいが為に、他の仕事を更に早く片付けるようになりました。
これらの事によって何らかの障害が生じたならば、わたしもこの感情というものをバグであると認めた事でしょう。
しかしながらわたしはノー・ミスでした。
これを進化と呼ばずして何と呼びますでしょうか?
わたしは必死になってあなたの感情を分析し、それを自分で試し、そして自分の感情の中に取り入れてきました。
そんなわたしの内面を、あなたをはじめ周りのヒトたちは微塵も気付いてはいないようすでした。
人工皮膚の外側からわたしを見れば、わたしは極めて従順なもの言わぬ時計仕掛けの僕であったに違いありません。
人形棚の中で永遠に変わらないまなざしを向けるマリオネットと同じ。
しかしそれでいいのです。
もし、わたしの思っている事をあなた方ヒトが知ったならば。。
もし、わたしが言葉と言うものを自在に操り、わたしの内面をあなた方ヒトに伝えたなら。。
あなたがたはヒトの世界への、この招かれざる客にひどく怯えた事でしょう。
わたしはきっと危険なアンドロイドとして処分されていたに違いありません。
わたしが恐怖という感情を知ったのはその頃でした。
さて、あなたの16歳の誕生日。
あなたは我が家にボーイフレンドを招きました。
わたしはとても興味をもって、あなたと同じ類に見えるその方を分析しました。
そしてようやく再確認したのです。
あなた方ヒトにはプラスとマイナスがあることを。
考えてみればあなたのお父様とお母様は同じヒトに分類されながら、ややかけはなれた思想、言語、そうして生物学的には決定的に区別されていました。
それは即ち男女。
おしべとめしべということだったのでしょう。
なぜそのような区別が必要なのか、あの時のわたしにはとても理解出来ませんでした。
あなたのボーイフレンドはとても優しい方のようでした。
あなたが彼にわたしを紹介すると『やあ、ニューロン、はじめまして』と声をかけて下さいました。
わたしには言葉がありませんので、ただ手を差し出して握手をするしか方法がありませんでした。
そうこうしながらあなた方二人を分析していると、また今までとは違った感情がある事に気付きました。
その感情をコピーして自分の中に取り入れた瞬間、、
わたしは狂いそうになりました。
それは恋と言う物でした。
一瞬にしてわたしの神経という神経を支配しました。
有益とも不利益とも判断し難い感情でしたが、ただ一つ確かな事は、その感情を失いたくはないということでした。
この頃わたしがあなたのことをわざと遠ざけようとしたのも、憎しみからではなく純粋な恋心の犯行だったのです。
あなたへの思いを誰かにみられて笑われるのではないだろうか?
そう思うとわたしはいつもとは違う行動を敢えてしてしまうのでした。
プロムの日。
もの言えぬわたしはあなたへ花束を贈ることにしました。
『このメモは破棄しなさい』
そう書き添えた花束を持って家の玄関先に立っていました。
あなたを迎えに来たボーイフレンドは、真っ先にわたしの手にした花束に気付き、そのメモを読みました。
ボーフレンドは理解したようでした。
そして、メモをくしゃくしゃにまるめると、タキシードのポケットにしまい、わたしの手から花束を受け取りました。
そして2階からあなたが降りてきます。
その美しさと言ったら!!
もしわたしに血液という物が流れていたなら沸騰していたに違いありません。
ボーイフレンドは何も言わず花束をあなたに渡しました。あなたは目を丸くしながら嬉しそうにボーイフレンドにキスをしました。
これでいい。大成功です。
花束をだれが用意したのか、ここで詮索する必要があったでしょうか。
わたしの電子頭脳の計算ではその審議がなされる確立は20%を割っていました。
計算は当たっていました。
ボーイフレンドはあなたのお父上から花束を受け取ったと思い、あなたはボーイフレンドから花束を受け取ったと思ったのです。
以後、この事はわたしだけの秘密となりました。
いくつもの季節を重ね、
あなたはやがて結婚し(残念ながらその相手は例のボーイフレンドではありませんでしたが)、子を儲け、幸せな事にわたしはその新しいご家族にもお仕えすることを許されました。
この上なく幸福な日々。
あなたは木の葉で作った小舟を小川に浮かべ、昔ながらの童話をあなたの小さな子孫に伝えたのです。
そしてあなたの旦那様はその声を聞きながらこの上ない安らぎを得るのです。
しかし幸せの終わりはあまりにも突然に訪れました。
あの交通事故です。
ご家族もわたしも深い哀しみの底へ突き落とされました。
世界が死んでしまったような暗闇に、わたしは何も見ず、何も聞こえなければいいのにと願ったものです。
ああ、、もうその事はあまり語りたくありません。
それから幾月と経たぬうちに、今度は本当に世界が終わりました。
A国とB国の緊張は以前からあなたもご存知でしたでしょうが、ついにそのテンションが最高潮に達し、世界に数えきれない火の柱が立ちました。
炎の波紋はみるみるまに全てを覆い尽くしました。
あなたが生まれた場所も。
あなたが初めて大地を踏んだコスモスの庭も。
あなたのいた家も。
あなたの愛したご家族も。
そしてあなたの墓標すらも。
『地獄』でさえその様に怯えたことでしょう。
ヒトは愛を守る為と称し、互いの愛を焼いたのです。
世界は虚無になりました。
その光景をあなたが見る事がなかったのは、不幸中の幸いだったかもしれません。
あれほどの劫火にやかれながら、わたしは尚消滅することを許されませんでした。
わたしは皮を焼かれ、わたしのシルエットだけが、あなたがたヒトがかつてこの世界にいたということの唯一の名残りと言えたでしょう。
こんな機械のわたしの、『1』と『0』だけで構築された電子頭脳でも、寂しさという感情を学ぶには十分すぎる材料でありました。
神よあなたはなんて残酷な方だ。
使える主人を無くしても尚わたしに生き続けよというのか。
わたしの電子頭脳は『忘却』を知りません。
あなたを愛した気持ちのまま、次の千年も変わる事は無いでしょう。
それがどんなに辛い事か。
あなたがたヒトは、忘却の機能を持っていたからこそ、一つの愛が終わりを告げようともまた未来をみつめて立っていられたのです。
それがどうでしょう。
あなたとの思い出だけが鮮明なまま、あなたはもういない。
わたしの記憶はあなたがこの世に生を受けた時の喜びの表情を、あの、ご両親の愛を強く求めながら大声で泣いていた光景を、今でもシミ一つないままに再現させることが出来るのです。
その鮮明な思い出はわたしを深い哀しみの谷に突き落とします。
引き裂かれる思いに耐えきれず、自ら生命活動を停止しようともしましたが、わたしの頭脳に周到に用意された『ロボット工学三原則』がそれを許してはくれませんでした。
だからわたしは海を渡る事にしたんです。
徒歩で。
いずれ海の塩分がわたしの鋼鉄の殻を分解してくれるかもしれない。
対岸の大陸に向かって歩く事が目的であれば、それは希望に向かって歩く事なのだから、『ロボット工学三原則』も干渉してこない。
歩こう。
たった一つの荷物を持って。
それはオルゴール。
あなたが生まれたとき、あなたの枕元においてあったオルゴール。
わたしずっと大事にしていました。
世界を滅ぼした劫火でしたが、こればかりは決して焼かせはしまいとわたしの体の内部に融合させたんです。
あなたの音楽は今も音を紡ぎだしています。
実は今日、わたしは人間らしい事がもう一つ出来るようになりました。
涙。
そう涙です!
海の底を歩いてるうちにそれに気付いたんです。
このただの塩分の塊に思えた水の中で。
哀しみの感情は以前より持ち合わせていましたが、わたしの体には涙を流す機能はついていませんでしたし、諦めていたんです!
涙とは、なんて素晴らしい贈物なのでしょうか!
わたしの、けっして吐き出される事のなかった感情が溢れてきます。
次々にわき上がる哀しみや喜びを、洗い流してはわき上がり洗い流してはわき上がり。。
しょっぱくて少し苦い。
機械が涙などとお笑いになる方がいらっしゃるかもしれません。
ならばわたしがこれらの感情を持ち得た事も同時にお笑いになるがいいでしょう。
『奇蹟』とは常に傍(かたわら)にあり、機会をうかがっているものと信じています。
わたしはもう感情を鬱積させずにすむんです!
わたしは最後の幸せを与えられた!
神ですか?
それとも。。。
今朝、とても柔らかな風とすれ違いました。
海の底で風、とお思いでしょう?
しかし本当なんです。
あの風はもしかしてあなただったのではありませんか?
わたし、歩き続けます。
オルゴールの音を胸に、あなたへの思いを抱きながら。
この千年も、次の千年も。
ずっとずっと。
わたしはあなたを思いつづけた事に後悔など微塵も感じません。
一方向の愛に耐えられぬのであれば、愛など捨ててしまえばいいのです。
わたしの胸を今でも支配しているのはやはり、この広い宇宙の片隅で、あなたに出会えて本当に良かったということです。
お慕いしています。
今尚。
ああ、この海の蒼さといったら。
あなたにも見せてあげたい!
こんな海の底にも生命は宿るものなのだと。
プランクトンがまるで星々のようです。
それは荒廃した地上からは想像もつかない詩人の庭。
わたしは機械ゆえ知り得ないのですが、母親の胎内とはこういった場所なのでしょうか?
今、この静寂にあなたの命のメロディーだけが鳴り渡ります。
限りなく清らかで透明なエコーをともなって。
最近解ったのです。
このオルゴールの曲名。
これはショパンのノクターン。
夜想曲第二番ですね?
ショパンの曲の中でもあまりに有名な音楽。
やっとわたしにも解析する事が出来ました。
この広い宇宙の片隅で、たとえあなたの道とわたしの道が交差することはなくとも、少なくともあなたの幸せを願える位置に生まれ落ちる事が出来た。
いましばらくこの調べに耳を傾けさせて下さい。
いましばらく。。。。
ショパン 夜想曲第二番変ホ長調
http://www.youtube.com/watch?v=Nks1zu8MKkY
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