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Let's put a new coat of paint on this lonesome ol' town. Set 'em up we'll be knockin 'em down. You wear adress baby,I'll wear a tie. We'll laugh at that ol' bloodshot moon In that burgundy sky(TOM WAITS).
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2014
09,02
18:32
西瓜糖第三回公演『じゃのめ』を見て来た
CATEGORY[☆日記]
西瓜糖第三回公演『じゃのめ』を見て来た
注目すべき脚本家/作家は誰かと問われれば、僕はまず迷う事無く秋之桜子を挙げる。
コメディから大河まで。
とくにその昔、コメディ路線だった氏が、今度は重厚なのをやると言い、初めてその舞台を拝見した時、なにかこう、、、戦慄したのを覚えているw。
しっかりした歴史背景に、自由奔放に放り込んだ濃厚なドラマ。
あれから、秋之桜子氏の作風は重厚な大河ドラマへと移り変わっていったと思う。
ファンとしては、そのどちらの作風も好きだ。
コメディをやれば心からほぐしてくれるし、大河をやれば抉り、さりげなく提起してくる。
今回の物語は関東大震災(大正12年)から始まった。
『じゃのめ』という雑誌を創刊するにあたり、その身辺で繰り広げられるヒューマンドラマだ。
多様な役者陣。
とても豊かな俳優が舞台を彩る。
舞台装置も凝っていた。
実際、終演後に女優の山像かおりさんに
『いったいいくらかけたんですか!!??』
と聞いたぐらいだ。
見応えのある空間だった。
なかでも特筆しておきたいのが、女優の奥山美代子さんだ。
着物を流暢に着たり脱いだりするのがこれほどまでかっこいいものなのか。
『和』
という言葉にこだわる場面は僕たちの日常の中に山ほどあるが、たった一つの仕草をカッコいいと思う事は今や少ない。
この感覚を『所作』という言葉で処理するべきではないと思う。
奥山さんの一つ一つの動きに魅了されながらドラマにひきずりこまれた。
そしてクライマックスでの奥山氏の鬼気迫る演技が圧巻だった(必見)。
実際そこで幕を降ろしても良かったのではないか、とも思う。
そして、物語のラスト、終焉直前の爆音を聞いた時、
『ああ、これはそういう話であったか。』
と気付かされる。
余談だけど、表現者ならばどんな人間も思うところ(主張)はある。
時には哲学的に、時には政治的に、
そのようなものを大なり小なり胸に持っている。
主張の下手な表現者はとかく大声だ。
いつも思う。
誰に語りかけているのか。
同じ主張の仲間に語りかけるならば何も表現の場を選択する必要はない。
それならば居酒屋で気の合う仲間と語り合えば良い事。
上手い人はさりげなく主張する。或は問題を提起する。
今回の物語で最終的に、とてもさりげなく提起された問題は、とてつもなく大きな意義があったと思う。
ラストの爆音を聞いた時、全てがつながった。
そしてその時代の流れを今の時代流れに投影し、社会の流れに懸念する声があるのも事実。
僕個人はどうか?
僕個人は、『今の流れ』に賛成する者だ。
なぜなら僕は九州出身だ
我が家から歩いて行ける自衛隊基地は有事の際に真っ先に前線へ行く部隊だ。
いつだって外枠から浸食されていく。
日本列島で言えば九州は外枠だ。
外枠で生まれ、外枠で育った。
だから、僕は今の流れに賛成なんだ。
それは内側でお茶を飲む人間には解らないかもしれない。
議論されて行く事が大切だ。
自分の意見だって明日には同じ意見とは保証出来るものではない。
だから同じ考え方の人間ばかりでなく、違う意見の人とも話したいと思ってる。
贅沢なドラマを見た後で、どうしても秋之桜子氏にお会いしたかったのだが、、今回は叶わなかった。
なんでも今回は『髪結い』の件で忙しいのだとか。。。。
なんだろう髪結いって?今度お会いしたら聞いておこう。
ww
写真は終演後、女優の山像かおりさんと。
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西瓜糖第三回公演『じゃのめ』は9月5日まで
下北沢 駅前劇場(下車すぐ)にて
詳細は→
http://suikato.web.fc2.com/
これはいい芝居です。
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