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2012 06,05 13:04 |
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※掲載されている文章の無断転載・転用を禁止しております。Copyright (C) 2012 artmic8neo (Shiro Tomura). All Rights Reserved http://artmic8neo.jougennotuki.com/ それは天と地の境がまだ曖昧であった古(いにしえ)。海原に漂うかのごとく3つの世界があった。 一つは神々の住まう高天原、一つは死者の住む黄泉。その二つの世界の中間にアシハラノナカツクニ。 神は3人の子を授かった。 そして神はこの3人の子らに夫々の使命を与えた。 アマテラスには高天原を、ツクヨミには夜の世界を、スサノオには海原を治めよと。 しかし末弟のスサノオは使命を果たそうとしなかった。 若さ故か、母を失った悲しみか。 荒ぶる心に歯止めはきかず、アマテラスの怒りを買ったスサノオはついに高天原を追放され、アシハラノナカツクニへと落とされた。 タイトル『SUSANOO 建速須佐之男命』 それは天駆ける流星に見えた事だろう。 しかしよもやその流星が悲しみを背負う者だと、誰が気付こうか。 彼の喉は砂漠の砂ほど乾き切ってはいなかったが、蛇のウロコほど潤ってもいなかった。 すると川向の森より、太鼓の音が聞こえて来た。 その炎は怒りと憎しみを得て怪しく光り、その踊りは狂気に満ちていた。 何故泣いているのだ。 このまつりは何だ? その夜人々集いて訳を話す。 私はオオヤマツミの子。アシナヅチ、我妻はテナヅチといいます。 これにあるは我が娘クシイナダヒメ。 その姿に、一目スサノオは心を奪われた。 私たちにはには八人の娘がおりました。 皆それはそれはかわいく、まさしくわたくしども夫婦の生き甲斐。 娘たちの成長と自らの老いの狭間にわたしたちは大きな幸せを見ていたのです。 しかしあるとき、おそろしい魔獣が川を上ってやってきたのです。 たちまちに私どもの土地は呑まれてしまいました。 あの目。。。。 そのとき私は初めて魔獣の目を見ました。 あの憎悪に満ちた恐ろしい目。 私は息をする間も与えられず娘を連れ去られてしまった。 そして娘を毎年一人ずつ食べてしまうのです、一人、また一人。 残るはこのクシイナダヒメひとり。。 その魔獣はどのようなものだ? はい。 その魔獣は。。。。邪神、ヤマタノオロチ。(音楽in) 8つの頭と8本の尾を持つ大蛇にございます。 目はホオズキのように赤く、背中には苔や木が生え、その大きさたるや8つの谷、8つの峰にまたがる恐ろしい怪物。 いかなる屈強ないくさびとも、その魔力には歯がたちませなんだ。。 気付いてみれば屍の山、いくさびとは一人もいなくなってしまいました。 われわれはあまりにも無駄に兵力を費やした。 そしていつしか私たちは恐れるあまり、年端もいかぬ子らをオロチに差し出す事を始めたのです。 おお!なんと言う事を!! その魔像はもう必要はあるまい。わたしがヤマタノオロチを打ち倒そう。 おお、おやめなされ、いまだ生きて戻ったものは一人もおりませなんだ。 翁よ、泣くな。戦わねば試練に打ち勝つ事はできまい。 あなたさまは一体どなたなのですか わたしは、アマテラスの弟スサノオである。 おおお!! あなたはアマテラス大御神の弟気味。 必ずや打ち取ってみせよう。だがその為には皆の助けが必要だ。力をかしてくれルナ。 しかしどのようにして。 うむ。 まずは強大なヤマタノオロチの力を奪う事だった。 そこで7回絞った強い酒、八塩折之酒(やしおりのさけ)が作られた。 ひとたび口にすれば五体が炎に包まれるほどのこの酒は、魔獣の魔力を奪い同時に己の邪念をも浄化した。 それは視界に収まらないほどの大瓶(おおがめ)に満たされ、大瓶は全部で8つ用意された。 皆で力を合わせ、大瓶の前に同じく8つの門が建てられた。 夜半。 ヤマタノオロチ登場。 ヤマタノオロチの来襲を見届けたスサノオは里へ戻りクシイナダヒメに術をかけた。 術により姫は小さな櫛となった。 こうしてカミさしておけばオロチに気付かれまい。 そして再び走った。 スサノオさま、何故そんなに親身になって下さるのです? わたしはかつて与えられた天命をはたす事なく放棄した。しかし運命とはまた自らが選ばなければいけないということ事を知ったのです。 ヤマタノオロチは門をくぐると、目の前にあった大瓶の中の酒をゴクリ、ゴクリと音をたてて飲み始めた。 やがて大蛇の体に酔いが行き届いた頃、スサノオが口を開いた。 我の合図で門を閉じよ。 答えよ魔獣、お前は何者だ? 余は憎しみ、怒り、悲しみ。。。あまた災厄の頂点に座する者なり。 何故に人を襲うか? 憎悪に包まれたものは操り易い。余はそれらを操りナカツクニを我が災厄の王国とするのだ。 去るがいい、邪神ヤマタノオロチ。ここはお前のいる場所ではない。 余の肉体は朽ち果てようとも抹殺する事叶わず。なぜなら余はお前たちと一体、お前たちそのものなのだ。 ならば我はまたお前と戦おう。1000年の後も、未来永劫。 オロチはバラバラにされたが、その体内より一本の剣が現れた。 あめのむらくもの剣。後に草薙の剣と呼ばれるようになる。 スサノオはこの剣を一目見て、普通の剣ではないと思い、これをアマテラスに献上した。 アマテラスの怒りは去った。 空は今までになく輝き、その輝きはまた同時に新しい夜明けを告げていた。 アマテラスの下でスサノオとクシイナダヒメは結ばれた。 こうしてスサノオはこの大地を司る事になった。 後に出雲の国は須賀の地に宮殿を建てる折、スサノオはこんな歌を詠んでいる。 八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を これは歴史上初めての和歌である。 愛する妻を守ってゆく決意か、それともこの白雲立つ美しい地を、再び姿を現すであろうヤマタノオロチから八重の防壁で守って行く決意だったか。 その真意は今となっては誰にも解らない。 その後、彼の子孫は反映し、様々な冒険をするのだが、、、 それはまた別のゆうべに語る事としよう。 ひとまず今宵は、、、、おやすみなされ。 ※掲載されている文章の無断転載・転用を禁止しております。Copyright (C) 2012 artmic8neo (Shiro Tomura). All Rights Reserved http://artmic8neo.jougennotuki.com/ PR |
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