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2012 05,17 05:54 |
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Techono Roller(テクノローラー)は、まだアニメーション(ドラマとして)していないコンテンツだ。 しかし、僕はこの作品に思い入れ深く、『算法少女』の次に浮上させるであろうコンテンツと思っている。 もしこれを浮上させるとなると物語のボリュームを鑑みて、一人でドラマ化するのは大変困難だと言える。 今回、このコンテンツもひっそりと佇んでいたサイトを、Artmic8neo公式サイトに統合する事にした。 現在小説が途中まで進行しているが休止状態。 コンセプトアートや、音楽、設定資料、用語辞典、facebookページを含む。 ※電脳経路としてはartmic8neo公式サイト>トップページ左のバナー【Techno Roller】よりお進みいただけます。、 http://artmic8neo.jougennotuki.com/TechnoRoller.html PR |
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2010 06,28 04:33 |
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テクノローラーのジッポが出来ました。http://artmic8neo.cart.fc2.com/ この度、エッチング工房felice(フェリーチェ) 様と提携いたしまして、このコレクションが実現いたしました。 今後、期間をおいて、ここからまたArtmic8neoグッズをリリースする事になりまっせ。 今回は第一弾として、コンテンツ『Techno Roller』から。 これらのジッポは印刷ではなく、サンドブラストという『彫刻』にて刻印されています。実はこのブログでも密かに工房視察のルポ(?)をしていたんですけどね。結局、とんかつのルポとあいなった訳で。 秘密裏に商品や作品を開発するのって、ちょっとしたイタズラ感覚で楽しい(笑)。 ほら、かっこいいでしょう? 重量感のあるアーマータイプです。 ジッポってとても好きなんですよ。オイルのにおい、炎の揺らめきはライターの炎と違ってとても優雅。 なんにしても、ジッポを分解して手入れ(掃除)した事ありますでしょうか? それはとても贅沢な時間と言えます。 煙草を吸う人も吸わない人も、その炎が教えてくれます。 炎が永遠に燃えつづける物ではない事を。 そして、新たなオイルを注ぐ度に思うんです。 『さあ、次はどんな揺らめきで魂を燃やすのか。』 その炎がパワーを与えてくれる事でしょう。 なんて、書きましたがね(笑)いやでもこれ、けっして大袈裟じゃない。 僕たちにはきっと炎を見つめるくらいの優雅な時間が必要なんですよ。 (^_^) このジッポ販売しますからね。 もしご購入をお考えの方はコチラから。→http://artmic8neo.cart.fc2.com/ よく読まれた上でフォームにご記入のうえご注文下さい。 ============================ -提携工房- ◎エッチング工房『felice(フェリーチェ)』 東京都府中市(以下ホームページ参照) E-mail : info@koubou-felice.com HP : http://koubou-felice.com/ |
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2010 05,24 20:40 |
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■第四楽曲『Maria』http://www.youtube.com/watch?v=VzkkOP9Buas 『ゼロツーを連れてきたよ、マリア。。』 プレガンドの目はある種の郷愁を讃えているかのように、輝きに満ちていた。 俺はプレガンドの目線の先、液体で満たされた水槽の中の、闇の闇に目をやった。 ややあってマリアが姿を現した。 『マリア。ゼロツーだよ。もう体も完全回復に近づいている。』 彼女が招くような仕草を見せたので、俺は少し躊躇しながらも水槽に一歩近づいた。 透明素材の壁がなければ、互いに触れ合える距離だ。 俺は、まだ少し怖い。 ウォリアーが恐怖を感じるなど屈辱に思えたが、それはどうしても隠しきれなかった。 『怖いかい?ゼロツー。』 プレガンドが言った。 こいつにはどうやら俺の思う事はお見通しらしい。 癪ではあるが、奴の言う通りだ。 しかしここは、何も言うまい。 俺はプレガンドの言った言葉をあっさりと切り捨てた。 プレガンドはおかまいなしだった。 『さて、きみはいろいろと聞きたい事があるんだろう?』 『ああ、お前たちは俺の質問に対して一切答えた事がない。』 俺は若干語気を荒げて言った。 『そんな事はないだろう。』 プレガンドはクックッ、と殺すような笑い方をした。 陰気な野郎め。 俺も負けじと鼻で笑い返してやった。 『君に全てを教えるのは大変な苦労なんだよ。だから少しずつ。。』 俺は奴の言葉を遮って、奴の首を掴んだ。 いつでも喉ごともぎ取ってやる事が出来た。 もういい。 『茶番はよせ。』 俺はプレガンドに言った。 今まで使用した事のない怒気の音階で。 【やめなさい。】 プレガンドとは違う声に制止された。 誰だ? 俺の回路は一瞬混乱したが、すぐに状況の分析を開始していた。 その間、0.(ゼロコンマ)以下。 いや、、これは夢に出てきた声、、マリア。。。 俺は彼女の方を見た。 液体の中に泳ぐ彼女がじっとこっちを見ていた。 【あなたは以前のあなたではありません。あなたの持っていた力は今や全て失われ、新たな力となってその体に宿ったのです。乱暴に扱ってはいけません。】 マリアはしゃべっている様子はなかった。 ただ、ゆらゆらと液体の中を泳ぎながら、、しかしその視線は常に俺に向けられていた。 彼女の声だが彼女ではない。 俺はそう直感した。 『どうなっている?』 俺はプレガンドに聞いた。 掴んでいた首から手を離すと、奴はヨロヨロとその場に倒れ込んだ。 『ものすごい力だ。。それに素早い動き。。。』 確かに、、プレガンドの言う通りだった。 そう言えば、身体の機能が完全回復に向かうに連れて、俺はこれまで体験した事のない領域にエネルギーを伝達出来るようになっているのを感じ始めていた。 この感覚は一体? 『お、驚いたかな。。君は今や他のテクノピープルとは違う存在になったんだ。』 プレガンドが冷静に立ち上がりながら言った。 『違う?』 『そうだろう?マリア。』 プレガンドはマリアを見た。 【あなたが今使った力はUnlimited Emotion(規制干渉を受けない感情)。心の中心より湧き出る感情です。これは時には熱く、時には極めて冷ややかに、あなたの機械の体に作用します。】 まただ。 マリアは口を開く様子はなかった。 『思念だよ。』 プレガンドが言った。 『彼女はまだ幼年期だ。まだ肉体でしゃべる事は出来ない。だから思念で我々に呼びかけるんだ。』 思念。。。 『彼女は数万年、同じサイクルを繰り返しているクローンだ。体が朽ち果て新たなものに再生されることを繰り返して、やがて彼女の記憶はこの空間自体に膨大な蓄積量を持ったんだ。そして、肉体とは別個に語りかける術(すべ)を見つけた。今君に語りかけているのは、ここにいるマリアの声であり、過去の数多(あまた)のマリアの声なんだよ。そしてそれらは全てここにいるマリア、そのものなんだ。』 にわかに信じ難かったが、、、しかし現に彼女は俺に語りかけた。 【瞳を見せて、、、ゼロツー】 "マリア"が言った。 俺は半信半疑になりながら、おそるおそるマリアに近寄った。 【優しいまなざしね。そして何かに怯えているかのよう。。あなたが何に怯えているか、私には解ります。あなたが今恐れているのは自分自身。自分が何者なのか。どこからやってきて、どこに向かうのか。それが解らないから、あなたはいつもイライラしています。】 優しいまなざし。。? この俺が。 俺はキー・スティッカー。 俺の眼球に張り巡らされているのは、既に枯れ果てた毛細血管だ。 優しいなんて言われたのは初めてだった。 『あんた、、あんたに俺が語りかけて、、本当に会話出来るならあんたに問いたい。俺は一体何なんだ?ブラックスミスは俺の事を選ばれた者だと言った。』 【あなたはあなたです。あなた以外の何者でもありません。ただ、これまでのあなたは感情を持ってはいなかった。あなただけではありません。大半のテクノピープルが感情を持ち合わせてはいないのです。】 『そんな事はない。俺は今までも怯える事はあったし、怒りだって立派に感じていたさ。』 【プログラム。。。数式なのです。テクノピープルの感情は。プログラムは常にあなた方を制御するもの。マザーネットによってコントロールされているのです。しかしあなたが今持っている感情はプログラムではありません。時折制御不能に陥る事もあるでしょう。】 『そんな不便なものを。。。』 【あなた自身が思考し、見極めていく為の能力なのです。】 『何をだ?』 【見るもの全て。】 『なぜ。。なぜ俺を選んだ?』 【選ぶ?私は選んで等いません。もし選んだ、と言うならば、それはおそらく(神)の業(わざ)でしょう。私はあなたを(見つけた)だけに過ぎません。】 俺はプレガンドを見た。 プレガンドは 『言ったろう。私は無神論者だよ。』 といって首をすくめてみせた。 『フ。。』 俺は笑ってしまった。 『あんたは(神)なんだろう?ユニゾンはあんたを崇め奉ってるじゃないか。』 皮肉まじりにそう言っていた。 【あれは、、。彼らは間違っているのです。わたしはただ、、人間、という種族であるだけ。】 『そうかもしれないが。この数日間で俺の中で(神)という言葉ほど貶(おとし)められたものはない。』 【それをどう思うか、今やあなたは自由。私はその事であなたに何の助言もする気はありません。しかし、あなたはあなた自身を見つける必要があります。違いますか?】 『イーズ。。。あんた夢の中でイーズって名前を呼んでいた。何者だ?イーズとは?』 【イーズが何者かは、あなた自身が直接会って見極めてほしいのです。】 『信用出来る奴なのか?そいつは。』 マリアは黙った。 『一つ教えておこう。』 プレガンドが割って入った。 『君が信用していいのはマリアとウォリアーだけなのだ。その他は信用してはいけない。』 『ブラックスミスはあんたたちは信用していいと言った。』 『いや、我々も(完全に)信用してはいけない。我々はとても、、弱いのだ。しかし我々は君たちウォリアーを絶対的に信用している。なぜなら、君たちはその為に構築された個体なのだから。』 『またそれか。。。まあいい。そのイーズって奴はどこに行けば会える?』 【運命です。運命の導くままに。】 マリアが言った。 『なんだと?地図(マップ)は無いのか?』 『聞いたろう?運命だよ。我々テクノピープルが失ったセンス。時計仕掛けではない力、それを頼りに行くんだ。運命が君を彼の元に導く筈だ。、、、ところで、、君は、自分たちウォリアーの体の部分で一番固い部位を知っているかい?』 プレガンドの問いに俺は躊躇した。 考えた事もなかったからだ。 『スピアだよ。君たちがGPエアライナーと一体になる、意志と意志とを繋ぐ架け橋だ。実はスピアを生成する技術を持っているのはナナリアン(砂を纏う者)という種族だ。彼らにしかその技術は無い。』 『それがどうした。』 『イーズ、というのはそのナナリアンなんだよ。だからまずナナリアンを探すと良い。』 『それだけか?』 『それだけだよ。そうだろう、マリア。』 【ナナリアンがあなたをイーズの元へ導くでしょう。すぐに見つかるか、それとも数ヶ月、数年かかるか。。。でも時間がありません。急いでほしいのです。】 俺が思考を巡らしていると、プレガンドが俺の頭部を指差した。 『君が学習しなければいけない情報はすでに与えられている。少しずつで良い、咀嚼(そしゃく)していくんだ。』 【プレガンド!!】 マリアが言った。 【妖気です。邪悪を感じます。】 プレガンドの表情が一変した。 『硬化クローズ。』 プレガンドがそう言うと、マリアの水槽の透明壁が一瞬にして石化した。 マリアは消えた。 水槽は巨大な石の柱になっていた。 『どうした?』 俺は奴に聞いた。 『解らない。』 そういうと『コマンダー。』といって、なにやら交信を始めたようだった。 ややあって、俺とプレガンドの周りの床が割れると、四方に壁を作った。 またこの神出鬼没のエレベーターか。。。 俺とプレガンドは高速で降下をはじめた。 |
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2010 05,23 21:34 |
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■第四楽曲『Maria』http://www.youtube.com/watch?v=VzkkOP9Buas 俺は、、 まばゆい光線が行き交う中を彷徨っていた。 やがて俺の周りの光という光は、大きな渦の中心へ吸い込まれていった。 俺は大きく弧を描きながら、光とともに渦の中心へ向かった。 時間を追い抜き、『誕生』から『死』が一気に駆け抜けるようだった。 俺たちテクノピープルが失って久しい『誕生』と『死』。 肉体は滅びゆくも俺の『思念』はなおも落下を続ける。 仮にそれを『魂』と呼べるのだろうか。。。 『イーズー。。イーズー。。』 ささやかな、それでいて大きな温もりを伴う声が聞こえる。 『イーズー。。。』 誰だ? 。。 マリア。。。 これは、、マリア、、の声なのか。 『イーズ。さあ、、早く。。もっと早く。。。』 よせ、、、、俺に構うな。 イーズ? 誰だそいつは? 俺はそんな奴を知らない。 『イーズ。。』 『。。。気がついたかい?』 プレガンドの声だった。 俺は《揺りかご》の中にいる。 そうか、定期的なリハビリの最中だった。 『夢。。。夢を見ていたね。』 プレガンドが言った。 俺はその質問にすぐに答える気になれなかった。 『夢を見ていたんだろう?ゼロツー。どんな夢だい?』 『いつものくだらない妄想だ。』 俺はプレガンドの言う《夢》という言葉を使いたくなかった。 『そうか、あれだね。大きく弧を描きながら君は渦の中心へ落下していくんだ。そして、地面に叩き付けられバラバラになる。。。君が見たのはそういう夢だ。』 覚えていやがる。 なんだって俺の夢にそう食らいついてくる? さほど興味があるわけではあるまいし。 『いや、違う。』 俺は敢えてプレガンドの感情を逆撫でたくて、そう言った。 『違う?』 『俺は地面に叩き付けられてはいない。』 『ほう。』 『イーズ。。。イーズという名を呼んでいた。。。。』 プレガンドは黙って聞いていた。 『あれはマリアの声だ。そうだろう。』 俺は直感でそう感じた。 プレガンドの表情はピクリとも動かない。 『教えてくれ。こんな妄想の結末は初めてだ。なにか、、あるんだろう?もう教えてくれないか。。イーズとは何者だ?なぜマリアはそいつの名を呼んでいたんだ?』 プレガンドはしばらく沈黙していたが、やがて静かに口を開いた。 『マリアに会うかい?』 おれはプレガンドをじっと睨みつけていた。 『おいで、マリアの声を聞こう。』 思念スクリーンの中のターゲットカーソルが、ぶれることなくプレガンドの瞳の奥を捉えていた。 吸い込まれるような目だ。 悪意は感じない。 俺はまた黒いローブを纏うと、プレガンドとともに《揺りかご》を後にした。 この時、俺の身体機能はほぼ完全に戻りつつあるのを感じていた。 |
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2010 05,19 21:37 |
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■第四楽曲『Maria』http://www.youtube.com/watch?v=VzkkOP9Buas 『ゼロツーさま、申し訳ございません。』 ブラックスミスが申し訳なさそうに言った。 そう言えば俺はこいつと面と向かって話しをした事がなかった。 ゼロツー。。さま。。? 『申し訳ございません、貴女さまのGPエアライナーの構築は未だ半分ほど。。急ピッチで作業を進めてはおりますが、、もう一つ《先に》ロールアウトなさなければならない案件があるのです。何卒ご了承下さいませ。』 こんなにでかい図体をしておきながら、こいつはやけに丁寧な、、いや少しばかり古風とも思えるしゃべり方をする。 『いい。。。おれはあまり走るのが好きではないんだ。』 『おや?テクノローラーともあろうお方が。』 『そいつを言うな。』 『申し訳ございません。』 ブラックスミスがあまりに謙遜した話し方をするので、俺も何故だか上からものを言うしゃべり方になってしまった。 『こちらへ。』 ブラックスミスが俺を案内した。 『ご覧下さい。これが貴方さまの新しいGPエアライナーです。』 ブラックスミスが示す先には、ロケットエンジンのような物が鎖で宙吊りにされていた。 『これが貴方さまのGPエアライナーでございます。』 外皮はない。 むき出しの機械が露になっている状態だった。 『美しいでしょう?組み上がったあかつきには、そこらのGP乗りになど負ける筈もありません。あたりまえです、貴方さまは選ばれたお方なのだから。』 『なに?』 俺は、ブラックスミスの語尾に引っ掛かった。 『なんだそれは?』 『なにがです?』 『俺が選ばれた、、だと?』 ブラックスミスの体の駆動音がやや静かになり、やつの外皮の奥の瞳が一瞬光ったように見えた。 俺はその《間》を見逃さなかった。 聞きたい事は山ほどある。 何から聞けば効率的か? いや、まともな計算をしたところで、こいつらはロジックが違う。。 『貴方さまも、、ご覧になったのでしょう?』 奴の方から先に質問してきた。 『ユニゾンの儀式か?』 『し!ここでその名を口にしてはいけません。秘密の回線を使います。』 ブラックスミスがそう言うと、俺の思念スクリーンの中で回線が開いた。 その回線は、俺がプレガンドと会話した回線とはまた別のラインだった。 《聞こえますか?》 《ああ。》 《これは私と貴方さまだけの回線です。ドミナントの主要メンバーは、個別の回線を使う事が出来ます。この回線は他の回線からの影響を受ける事はありません。》 俺はドミナントのメンバーになったつもりはない。 《一体ここ(施設)はどうなっている?》 俺は不機嫌な口調で言った。 《この地下施設には約550万のテクノピープルがいます。これは私どもディーゼルワーカーなども含めた数字。その全てが、マリア様をお守りするために存在しています。》 《それは聞いた。》 《はい。今やその半数以上がユニゾンのメンバーになっています。どこで誰が聞いているか解らない状況なのです。》 《聞かれたらどうなる?》 《どうにも。どうにもなりません。何も起きません。ただ、(ユニゾン)という語彙を含んだ会話は、全て保存されてしまうのです。そして、そのデータは常にユニゾンのチェックを受けています。》 《それがどうした?聞かれてまずいことでもあるのか?》 《それは、私どもがある秘密の物を作っているからです。》 おもしろい。 《秘密の物?なんだそれは?》 《それはまだ今の貴方さまには申し上げられません。大変申し訳なく思います。》 なるほど。 《つまりこうか?おまえたちはユニゾンに何か隠し事をしているわけだな。ここには信用出来る奴はどのくらいいる?》 俺は皮肉を込めて言った。 《教授(プレガンド)とコマンダーと私は、どうぞご信用下さいませ。とにかく、貴方さまはこの秘密計画の為に選ばれたのです。》 《誰が選んだと言うんだ。》 《それをお答えする権限が私にはないと思います。どうぞ教授(プレガンド)にお聞き下さい。》 またそれか。 おれはまたイライラしはじめていた。 ※公式サイト更新しました。 |
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