2024 11,28 06:32 |
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
2009 07,08 20:18 |
|
週刊ヤングジャンプ 創刊30周年記念CMコンテスト出品作品。応援宜しくです(^_^)。 ■タイトル/『TILL KINGDOM COME 』(typeA) ■タイトル/『TILL KINGDOM COME』 (typeB) 僕にとっては久しぶりのCMコンテスト出品になる。またいつものように製作の裏側などをこのブログでやってみたいと思う。 はじめに記述しておかなければいけない。 この記事は僕がこの作品を作るにあたり、こんなふうに思考し、こんな決定をしていった記録に過ぎない。 人には考えがある。 それは万人に与えられたもんであり、億万の種類がある。 僕はその中のいくつかを選択した訳だ。 今回のコンテストも見てみるといろんな作品があって本当に面白い。 その全てが崇高なまでに輝きを放っていて、賞賛されるに値するものばかりだと思った。 ■作品について このコンテストの概要を読んだとき、《おもしろい!》と思った。 なぜなら、雑誌に連載されている作品の世界観、キャラクターを自由に使用してCMを作って良いという。 それも、原画を与えられる訳ではなく、自分で描き起こしていいというじゃないか。 これはね、驚きだった。 こんな企画は見た事なかったから、すぐに出してみようと思った。 で、連載のラインナップをチェックした訳だけど、ほとんど瞬間的に《キングダム》に決めていた。 理由はいくつかあるけど、限りなくファーストインプレッションに近い(笑)。 『199X年、人類は核の炎に包まれた。。。。』/(北斗の拳) 『宇宙世紀0079(ダブルオー•セブンティーナイン)。。。』/(機動戦士ガンダム) 他にも沢山例をあげられるんだけども、物語のオープニングナレーションってジャンルが存在すると僕は思う。 そして、それは常に物語を先導するものであり、引いてはその時代を象徴する名文句たりうる可能性を秘めた言葉の原石だと思っている。 『キングダム』の物語の冒頭はこうだ。 『上古より幾千幾万の時が流れ、聖者の刻は終わった。。。。。』 僕は思った。 このまんまCMにしてしまおう。 つまり物語の冒頭部分をそのまんま産地直送でアニメーション化する。 だってこの冒頭には『北斗の拳』や『ガンダム』のそれに匹敵するインパクトがあると思ったからね。 時間は大丈夫だろうか? 今回の規定では15秒、30秒、1分。 1分あれば、なんとか納める自信はあるけど、CM作品で1分は長い。 けど、思い切って1分のロングを作る決心をした。 30周年なのだ。 30年という時間。 それは気の遠くなる時間だね。 だから一人くらい長々としたものを作る馬鹿がいてもよかろう(笑)。 祝いなんだ。 その代わりに、決してだらだらはさせない。 『CMらしきもの』『CMっぽい』、、ではなく『CM』でありたいと願う。 だからこそ、1分の『映画』を作る気で望む事にしたってわけさ。 そう、大丈夫。ちゃんと成立するはずだ、と思った。 でクランクイン。 さて、アニメーションというのはいつでも過酷だけど、今回は特に過酷だった。 けどそれを楽しめるんだから、アニメーションをやろうなんて人は少なからずマゾっ気があるんかもね(笑)。 まあしかし、アニメーションはアニメーションであり、アニメーション以外のなにものでもない訳で、作り方などは想像していただく通りなわけで、んな事をここに記述した所で別段面白くもないので省略する。 アニメーション化するのは構わないが、『ヤングジャンプ』は《漫画》の雑誌であり、《アニメ》の雑誌ではないので、フルにアニメーションをするのではなく、最後は漫画にもっていく必要があった。 これが大変だったし、また、楽しくもあった。 僕が使いたいと思った原作の絵は見開きのページが多かったからね、加工してページのつなぎ目を消す必要があった。 レイヤー付きの原画を与えられた訳ではない。 だから使用箇所によっては、台詞も手作業で消して、消した部分は自分で想像して補うという作業をした。 なんだか博物館の職員にでもなって絵画の修復作業をしているような、はたまた化石のクリーニングをしているような気分はとても楽しかった。 『キングダム』をやりたいと思った時、同時におおまかな全体像が浮かんだ訳で、音楽に関してはより鮮明なイメージがあった。 僕はこの作品にはヘビーメタルが絶対に合うと思った(今でもそう思う)。 イメージしたのは、レッドツェペリンの《Kashmir》、それから80年代のヘビメタバンド、KINGDOM COMEの《GET IT ON》だ。 製作中はずっとこれらをかけっぱなしだった。 だから似た感じの曲をギターで収録するはずだったんだけど、打楽器中心で作ったSEが以外にいい感じだったんで、これはこのままで行こうと決めた。 今でも、もしキングダムが本当にTVアニメ化、または映画化されるならば、この2曲は使ってほしいなあって思う(笑)。 ■ボツ(シーン) かなり初期の予定では、『導入シーンの砂漠の男1が倒れた後、男にズームイン。地面に這いつくばる男をカメラが追いかける。やがて男は崖に辿り着く。男の顔のアップ→瞳に映る男の視線。男の眼下にはさらに広大な砂漠が広がっていて、巨大な砂煙が上がっている。砂煙の正体は、億万の軍団。』 という進行にするはずだったけど、時間の関係とストーリーテリングのテンポアップの観点から宇宙のイメージ映像に変更した。 ■台詞に関して 本作品はtypeAとtypeBの2つのバージョンがある。 夫々のバージョンは第一ナレーションと第二ナレーションからなっていて、バージョンの違いは『第二ナレーション』が男性バージョンなのか、女性バージョンなのかの違い。 両者は作品の全体像に大きく影響するもので、 ※『typeA』(男性バージョン/亀田佳明)は力強さを継承した形で終わる。(離陸しようと意識した) ※『typeB』(女性バージョン/上田桃子)は物語本編とは正反対のコミカルさで一気に世界観自体を別方向に持っていこうとしたもの。(破壊しようと意識した) 『離陸』するにせよ、それまでの流れを『破壊』するにせよ、『着陸地点』はただ一つ、『週刊ヤングジャンプ30周年』だ。 2人ともこちらの意図をすぐに感知してくれて、それを台詞に投入してくれたのでとても嬉しかった。 両バージョンは 『熱中せよ!』 という台詞で終わらせている。 当初の予定では 『まあそんなにシャカリキにならずに、漫画でも読まない?』 っていう構成だったんだけども、雑誌編集者の身にもなってみると 『漫画でも読まない?』 は適切ではない気がしてきた。 もっと熱い気持ちで作っているんだろうな。。 このCMの製作が佳境に入れば入るほど、そんな思いを感じ始めた。 『漫画でも読まない?』ではなく、きっと『読め!』に近い情熱で作られているのだろう。 だから、もっと攻撃的な台詞にした。 『熱中せよ!』 いやいや、、、漫画を読むのは『熱中する』ではなく『没頭する』が正解なのだろうと思う。 しかし、『没頭せよ』は音のデザインが悪いと思ったし、敢えて『熱中せよ』と言うことは、漫画を読む事だけにとどまらないもっと広義的な意味を持たせてあげる事が出来るんじゃないかな?と考えた。 ■タイトルに関して 先にも述べた通り、80'sのヘビメタバンドKINGDOM COMEのイメージが強かった訳で、当初はこれをそのままタイトルに、、と考えていた。 意味は『御国(みくに)の到来』だとか『王国の到来』だとかで訳される事が多いと記憶してるんだけども、いわゆる簡単に言えば『終末』を意味しているんだったと思う。聖書の中に出てくる言葉だ(この中で『王国』とはいわゆる王の国ではない。王はもっと別のことを意味している。)。外国映画なんか見てるとよく使われている。記憶している中では映画『ケープフィアー(『恐怖の岬』のリメイク)』でロバート・デ・ニーロが最後に言う台詞。『いざ行かん御国へ』。あれがそんな感じだったと記憶している(定かではない)。 ともかく、文頭に(till/~まで)を加え『till kingdom come』という文にする事で、ある意味宗教色から少しでも遠ざかることが出来ると思ったし、『till kingdom come』は《とこしえに》とか《永遠に》という意味なのだそうで、記念作品のタイトルにはいいかなと思った。 宗教は何の関係もない(大体からして中国の話だし、笑)。 ■出演者について 協力してくれないだろうか?という呼びかけに多くの声優さん、役者さんがガヤにも関わらず快く協力してくれた。 収録はほぼ個別に別日に収録。 彼らはこの時、映像を見ておらず(完成はしていたが、敢えて見せなかった)、僕の口頭説明と身振り手振り(笑)からイメージしてもらった。 台詞も個人個人に『何を言いましょうか?』と考えてもらったものが多い。 役者というのは同時に作家目線を持っている人が多くて、出てくる台詞に関心し、多いに楽しみながらの収録になったと思う。 彼らが生命を与えてくれた。 現在把握している限りでの情報となるが、木津誠之君は現在公開中の映画『築城せよ!』に出演中。これはとても面白い映画だった。東京以外でも順次公開予定らしいので是非おすすめしておく。亀田佳明君は新橋演舞場で公開中の『ガブリエル・シャネル』に出演中(7/3~27)。松角洋平君はNTTドコモ主催『ピーターパン』に出演中。 などなど。また熱い夏になるのだろうね、笑。 ■あとがき とまあ色々書いたけど、これはあくまでこのように意図し、決定していったことの記述に過ぎない。 現実は、カオスだ。 意図したことの半分以上は意図した通りにはならないのだと思う。 それほどに人の感性は多岐にわたる。 だけど、意図しなければ1パーセントも意図した通りになる事はあるまい。 ならばせめてその時々で良いから、持てる力の限りは精一杯やっていこうと思う。 『熱中してみよう』と思うんだ。 願わくば、この作品がほんの一瞬でいいから『キングダム』とその作者『原泰久』さんのファン、そしてヤングジャンプの読者の方々の楽しめるものであってほしい。 もし、ほんの1瞬でも楽しんでもらえたなら、それをこの作品の『輝き』と思いたい。 永遠に(till kingdom come)。 ■声の出演 男1 菊池隆志(フリー) 軍団兵A 高碕和宣(トリッピー) -以下文学座- 分隊長 助川嘉隆 将軍 亀田佳明 軍団兵B 木津誠之 軍団兵C 西岡野人 軍団兵D 松角洋平 軍団兵E 藤側宏大 ============= 第一ナレーション 外村史郎 第二ナレーション 亀田佳明(typeA)/上田桃子(typeB) ============= 製作 : Artmic8neo タイトル『TILL KINGDOM COME』(1分) アスペクト比16:9 (1920x1080実寸)ピクセル 出品用の小サイズとは別にハイクオリティ版(有り) ヤングジャンプ創刊30周年記念CMコンテスト参加作品 ========================= ※filmoサイトにてインタビュー掲載していただきました(2009.7/7)。 PR |
|
コメント |
お兄ちゃん。
みました^^ ありがとう! AもBも、それぞれにいいね。 そしてこうして作った裏側、というか表側、というかも魅せてもらえるのが嬉しい。 お兄ちゃんの芯を、また一つかいま見れて嬉しいです。 >希美ちゃん
見てくれてどうもありがとう!
そうだね、A、B、僕には決めかねるのです。 2人ともとても素晴らしいからね。 あとはテイストとして離陸するのか破壊するのか。 どっちもありだろうけど、正反対だね。 希美ちゃんの曲きいて、すごくいいって思った。 是非一緒にやろうよ。ね。 (^_^) |
こんばんわ~
アーティストサイドでお世話になっているものです。 とっても勢いを感じる作品ですよ。。。 でもどちらがいいか迷うところですね・・。 【2009/07/1501:05】||DeliciousCurry#29f0e2d6e2[ 編集する? ]
>DeliciousCurryさん
あらー、DeliciousCurryさんこんにちは〜!
こちらにいらっしゃいませー。 見てくれたんすねー。 どうもありがとうございます! (^_^) |
残念でしたね。
今日、ヤフーのトップページにヤングジャンプのCMコンテスト結果のバナーがあって・・・ 役者がCM受かる受からないも運とたまたま審査サイドの好みだと言われますが、なるほどな・・・と思いました。 これからも楽しみにしています!! まずは、9/12の映画祭ですね(^^) 【2009/09/0511:20】||wakaba#9379b49be9[ 編集する? ]
wakabaさん
ほんと残念!
でもま小事にこだわってる場合でもないので、次に焦点をあてています。 気にしてくれてどうもありがとうございました。 でもせめて投票数がどんなものだったか情報開示してほしいものですね。 うん!12日は会えるのでしょう? 楽しみにしています。 |
先日は有り難う御座いました(^^)
株式会社長谷川事務所 http://www.hase-pro.co.jp/ 上記、事務所ホームページがまもなく出来ます。 事務所も、正式に所属することとなりました。 【2009/09/0511:24】||菊池隆志#9379b49be9[ 編集する? ]
>菊池さん
そうですか!
ひとまずおめでとうございます! 良かったですね。 こちらこそありがとうございました。 お力を最大限にいかせなくてごめんなさい! 12日楽しみにしています。 (^_^) |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |