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Let's put a new coat of paint on this lonesome ol' town. Set 'em up we'll be knockin 'em down. You wear adress baby,I'll wear a tie. We'll laugh at that ol' bloodshot moon In that burgundy sky(TOM WAITS).
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2012
11,01
20:45
【連載第四夜】動物の描写/勇者の記憶
CATEGORY[☆日記]
特設ページ>
http://artmic8neo.jougennotuki.com/I_wonder_why.html
動物。
今回は動物をふんだんに登場させたかった。
自然へと帰還したかつての文明惑星。
文明が悪だとは思っていない。
文明もそれをつなぐのに必死なのだから。
しかし一つの文明が去った後、自然が生き生きとしはじめるのは事実。
僕たちはこのジレンマに少なからず罪は意識を感じてる。
果たして解き放たれた後にどのような動物が闊歩しはじめるのか。
現代と照らし合わせて考えてみる。
家畜である人に依存している動物、人に依存しながらも野生の目を失わない動物、今尚野生である動物。
幼い頃、シートン動物記が好きだった。
最近では滅多に耳にしないシートン動物記。
オオカミ王ロボの話を始めスプリングフィールドの狐 など、色々な動物をシートン自身が追いかけ物語にした。
その物語に夢中になり、動物に感情移入した。泣いた、喜んだ。
シートン動物記を読む時、動物は常に僕らのヒーロー、ヒロインだった。
カッコいいとさえ思った。
そんなシートン動物記の中に、山の王者クラッグの話があった。
僕はこの物語が好きだった。
と言っても、今この瞬間にタイトルさえ思い浮かばず、インターネットで調べたら、『そうだ!!クラッグだ!!!』となって。
物語のラストの、クラッグと老猟師の一騎打ち。
山脈に響き渡るライフルの銃声。
あの頃も聞こえた。
今でも聞こえる。
クラッグは猟師の視界から逃げ切る事はない。
何故なら、猟師の視界から自分が消える事は、クラッグ自身の視界から猟師が消える事だからだ。
賢い野生動物とはそういうものだとこの時学んだ。
微妙な距離を保ちつつ、猟師は追い、クラッグは逃げる。
『クラッグ、お前はこの儂が必ず仕留めてみせる!!』
確かそんな感じだ。
この老猟師はもう長年クラッグの事を追っている。
クラッグはそんな老人を崖の上から見下ろしている。
その瞳は冷酷さよりむしろ愛に包まれている。
『どうした!オヤジ!!その程度か!!互いに年老いたな!!さあ!!ここまで上って来い』
この両者は互いに敵同士ながら、いつしか互いを求めるようになっていた。
ここから先の結末に、僕は童心ながらえもいわれぬ複雑な感情に包まれた事を今でも強く思い出す。
シートン動物記は僕たちにそんな絆や愛だけでなくエゴや殺意、野生動物のプチうんちくを教えてくれたものだ。
幼心に思い描いたそれら野生動物の瞳。
それは飼いならされた動物の持つ光とは明らかに別の種族の光だ。
彼らはけっして媚びない。誇りとでも言おうか。
話を元に戻すと、もし文明が崩壊し、世界が自然へと回帰したなら、滅びゆくビルディングの最上階にあのクラッグがいたに違いない。
そう思った。
ところが作画を開始した時、僕はクラッグの名前を覚えておらず、またその先調べようともしなかった。
クラッグ、今は名を呼べる。
クラッグは鹿。
僕は鹿を調べたんだ。アカシカ、ニホンジカ、ヘラジカ、、etc。
しかし今インターネットで『山の王者クラッグ』を断定し見て見ると、彼は鹿ではない、山羊じゃないか。。。
そうだよ、山羊だよ。
筋肉も首も、鹿よりももっと太い!!!
僕は鹿を描いた。
いや、別にそれはそれで構わない。
とにかくイマジネーションの発端はクラッグに違いないが、その話をやる訳ではないのだし。
鹿も回帰した自然を謳歌するに違いない。
そう思った。
さて、動物を描こうと思った時、僕らの周りには図鑑もあるだろうしインターネットに動画もたくさんある。
しかし、望むアングル、望む演技はなかなかない。
ましてや奈良や厳島神社にいるような鹿にしたくない(笑)。
ここで嘘をつく。
いくつかの鹿の種類を交配し、新種を作った(笑)
しかしまあこれら一連はぼくは自己批判の対象だ。
ここに僕がダメな理由が見え隠れしてる。
妥協しているからだ。
これは自己嫌悪に値する。
本来はもっと大群で崖を上りたかった。
砂埃もやりたかった。
もっと大群を描いてもっともっと生命の歓びを伝えるべきだった。
今は後悔しても始まらない。
明日に繋ごう、明日に生かそう。
間違いや失態も、大切な自分の一部だ。
かつてとある人が
『自分の欠点も愛してあげなきゃ、欠点が可愛そうよ。一緒に仲良く生きていかなきゃ、切り離す事は出来ないのだから。』
と言ってくれたのを思い出す。
鹿以外にも今回描いたが傑作には至らなかった。
しかし自分に課した縛りの中で、とにかく力一杯やった。
それでいいじゃないか。
これは白鳥のループアニメーション。
この状態なら何時間でも飛んでいられます。
白鳥の着水。
これはフラミンゴ飛行実験。トンボのようだ。
シマウマは当初こうでした。どうしても馬にしか見えない。
例えこれにシマシマの着色をしても絶対にシマウマにはなりません。
最後に僕は時折平面作品でもフクロウを描くのですが、これらには『語り部』的な意味合いを込める場合が多くて。
勿論、この作品でそれを伝えようとは思っていないのですが、誕生を見守る瞳はやっぱり欲しかった。『ブレードランナー』のあれではありません。つまり機械仕掛け、アンドロイドのフクロウという意味合いは込めていません。
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