溢れ出る思いとイメージを時代に焼き付けていく事だけが作り手にとって大事な事だ。
意図せず僕は異端となった。
誰が好んでこんな道を選ぼうか。
アニメーションを一人で作り始めたとき、周りに教えてくれる人は誰一人いなかった。
語り合える人間もいなかった。
僕にとってアニメーションはフロンティアだった。
ひたすら作り続けて。

途中までは簡単。
でもその内に壁に立ちはだかる。
目に見えない壁に。
この世界にも派閥やグループなど、つまらないものが存在する事を知った。

一人でやりつづける事に限界を感じた時期もあった。
だからなんとか情報を交換したくて、相応の協会に入会を打診した事もあったけど門前払いだった。
大学や専門学校を出た訳ではなく、なにしろコネクションがない。
僕がアニメーションの世界から作家と認められる事は今後もないだろう。
うまい話に騙された事もあった。
ゴーストのように使われたり。

今年になってついにgoogleとYouTubeからも翼をもがれた。
一方的な打診だけで除名された。
これは一番悔しかった。

決定的に異端となった自分。
もう限界と何度も何度も思った。

しかし最近の僕は前以上に精力的です。
実は。
精力的すぎてネットに出没出来る時間が激減しているだけ。
24時間アニメーションのことを考えてる。
24時間手を動かしている。
だから常に心晴れやかでいられる。

翼をもがれた。
それがなんだ。
翼がなくても飛べる事を、これからこの僕が体現する。
それを見せてやろう。

金はない。
金はないが飛べるんだ。

[4回]